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1969~70年のマイルスデイビス

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1969~70年は ジャズ史上最も重要な2年間だった。
 
日本で言えば「明治維新」に匹敵する一大転機だったと言えるだろう。
この事に異論は無いと思いますが、
万一、異論があると先に進めないので、進めます(^^:
 
 
それは69年「インアサイレントウェイ」から始まった。
 
エレクトリック楽器を全面に打ち出したこの作品は
まるで黒船でも来航したの如く、ジャズ界に激震を起こす。
旧体制から総スカンを食らい、
長年続いた平和な時代は
「黄金のクインテット」の終焉と「in a sailent way」によって、激動の時代に入ったのである。
 
旧体制支持派は「黄金のクインテット」の解散を嘆き、
なんとかマイルスに、お考えを直して欲しいと懇願するのであります。(これはマジだった思います)
 
しかし、マイルスは帝王なので、そんな下々の意見など聞くはずもない。
それがマイルスが帝王たる所以であり、こんなエピソードもマイルス帝王伝説の一部でおもろい^^。
 
改めて言わせて頂きますと
「マイルスデイビスはジャズ界の帝王です!」
 
そして、帝王は荒業に打って出る。
当時はジャズメンの服装は「正装」で、上着、ネクタイは必須。
まして、ジーンズでステージに立つなどもってのほか。
 
※ビートルズでさえネクタイを締めてステージに立っていた。
 
それをジャズ界で初めてノーネクタイ、ジーンズサングラスで登場したのが「帝王」なんです♪
その最初のステージが「ロストクインテット」!
これも旧体制側から何とかその服装を直して欲しいと懇願されるのですが、
そんな事を聞き入れる帝王では無いのは当然の事。
 
しかしこれも帝王にとっては「維新」の序章に過ぎなかった。
 
そして1969年末~1970年春、劇的に状況が変化する。
 
そうです。「ビッチェズブリュー」&「フィルモア」でございます♪
 
世間では前者のビッチェズブリューの発表が激震を走らしたとするが、
私的にはフィルモアの出演と平行しながら、
エレクトリック化への完全移行を行ったのだと確信しているのであります。
 
 
 
何故なら、正装で登場しないマイルスバンドは
お行儀のいい旧体制経営ステージから少々スカン状態。
(電源の関係もあったのかも知れない)
ならば帝王は次の手を打つじゃあのませんか!アハハハ♪
 
そう1970.3,6フィルモアイーストの登場である。
この日、超派手派手スタイルで登場した帝王は
なんとニールヤンググループの前座扱い。
 
そりゃそうでしょ。
ロックの殿堂でマイルスは全くの新参者。
 
そうあの帝王が唯一ビビったステージ。
ロックの殿堂「フィルモアイースト」
 
そのステージで、あの「ピッチェズブリュー」の曲をこれぞとばかりにブチかます!
なんと、ロックファンからやんやの喝采!
調子こいた帝王はその後、伝説のワイト島ロックフェスティバルにも
登場して、ジャズファンとロックファン両方の度肝を抜くわけであります♪(カッコイイ!)
 
平行して、エレクトリックジャズの金字塔、
あの「ビッチェズブリュー」が売れまくったのであります♪
 
まだまだ書き足りないのではありますが、
いかにこの2年間はマイルスにとって重要な年だったかお分かりこととご理解得たかと存じます。
帝王にとって1970年は、
過去に後戻りしない宣言をした年だったのです!
 
その後のマイルスは
過去に後戻りすること2度とありませんでした。
ただ一回、死期が迫った1991年のあの時だけを除いては・・・・・・。
 
 
 イメージ 1
上が、初めてフィルモアに立った時のライブ。
ファーストステージこそ、遠慮気味だったが
セカンドステージ(夜の部)では全開のステージを繰り広げます。
ノリまくる帝王と、その部下たち。凄いっす♪
 
下がソニーが公式に発売したフィルモア2日目のライブ。
 こんな凄い音源、何で隠して置くのか!
と発売当時は思ったものです。(2002年初版発売)
 
 
 
Fillmore East 最強メンバー
   (ロストクインテットにアイアートモレイラが加わる)
マイルスデイビス         tp
ウェインショーター        ts,ss
チックコリア                fender rose
デイヴホランド             b
ジャックディジョネット    ds
アイアートモレイラ       per
 
このメンツがわたしゃ、最もお気に入り。
ただし、このメンツのステージは3日間しか ステージに立ってないのであります。
 
それは、この日を最後にウェインショーターはウェザーリポート結成のため、
帝王の元を去ってしまうからです。
その後、サックス奏者に見た目重視で若手イケメンの
スティーブグロスマンが加入することになる(笑)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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